イブ4日前

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祥子は、いつもの電車に揺られていた。 買い物に行くなら、働いている店のある、モール街が便利だし、時間を気にせず、買い物が出来ると言う理由から。 電車を降りて、歩いていると喫茶店が目に入った。 前に晴がまぁまぁ美味しいと言った喫茶店だ。 少し、気になったが、昼には早すぎるので、後で入ろうと、止めた足を動かした。 「…本田さん?」 声がして振り向くと、そこにいたのは。 「椎名さん…」 「今日は午後からでは?」 「いえ…買い物に…」 「そうですか」 喫茶店に気を取られていたが、自分の働く店も、直ぐ向かいにあった。 椎名さんに気付かなかった自分に後悔する。 しかし、昨日の事が気になる。それだけは、聞いておきたかった。 「あの…昨日晴は…」 「ああ、何とか起こして、タクシーで帰って貰いました」 ー終了ー ああ、晴、失敗。 流石の晴も強引にはいけなかったんだな。 「本田さんは、今から何を買いに?」 「えっ、…服…です」 「今から、少しご一緒してもいいですか?」 …今、何と? 椎名さんと服を見るのを、ご一緒する…?? 様子を伺うと、至って真面目な顔をしている。 「あの…そういう趣味がおありですか?」 つい、思った事をうっかり口に出してしまってから、慌てて口を塞ぐ。
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