謎のメールと謎の眼鏡

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斉藤宝なんて知り合いいないしな…。 友達にも斉藤という名字はない。 アドレスもフルネームも知ってるなんて、どこのどいつだよ。 これだけバレてるなら、返信してみるかな。 "一体誰ですか?" 短くそう打つと、メールを返信した。 そして顔を上げると既に電車が止まっていた。 「閉まるっ!」 カバンの中に携帯を突っ込むと、翔子は急いで電車に飛び乗った。 プシュー… 翔子が電車に乗った後、少し経ってから電車のドアが閉まる。 はぁぁ…良かった。 乗り遅れれば30分待たなければならない所だった。 一安心すると、一番近くの席に座った。 そこで携帯を取りだそうとカバンを開ける。 しかし、そこにあったのは、手帳と財布とハンカチと化粧ポーチだけ。 「あれ…ない」 いくら探しても見つからない。 さっきカバンから落としたのかな…。 しかし電車はもう発車してしまっている。
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