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クリスマスイブ6日前ー…
あれからあのメールには返信せず、そのまま寝てやった。
きっと達の悪いイタズラメールだ。もし本当にイブ迎えに来てたら、警察呼ぼう。
そんな事を考えながら、店内に入った。
「おはようございます」
笑顔で迎えてくれたのは梨奈だ。
「おはよう」
「寝起きですか?」
どんよりした空気の翔子マジマジと観察した後、梨奈はそういって笑った。
「そう言えば、椎名さんが探してましたよ?」
「げ。また説教かな…」
椎名とは、翔子達の上司である。スタッフルームに向かう足取りは若干重い。
「あ、本田さん」
ドアを開けた瞬間に名前を呼ばれた。
「な、何でしょう…?」
椎名は眼鏡を少し上げると手に持っている紙を渡した。
高い身長に細身の身体付き、更に知的で整った顔をしている。
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