第三章・―精霊の正体―

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 恐る恐る目をあけると、蛇眼が玄櫂の予想とは全く逆方向に向かって香蛾刃を振り下ろしている光景が見えた。  その刃の先に、真っ二つにされている子鬼のような物体がある。  どうやら蛇眼は話の途中でコレを見付け、玄櫂にちょっかいを出そうとしているのを阻止したようだ。 「じゃが、ん」 「悪魔と契約している人間が潜んでいるのは、恐らくこの教室だ」  いつの間にか冷静になっている蛇眼が、悪魔を睨んでそれだけ放つ。  怒っていたのは本気らしかったが、話を長引かせる気はなかったようだと悟り、ほっと胸を撫で下ろした。 「小鬼みたいだね」  そんな中で、朱梨が何事もなかったかのように話を進めていく。  何故そんな事を言いきれるのかと聞くと、蛇眼は散々怒ってストレスを発散したのか涼しい表情で答える。
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