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ここには、1980年代のヨーロッパを元に作られた古い町並みが存在している。
そこは人通りが少なく、お店もほとんど無い。
存在するほとんどの家は古びた空き家ばかり。
そこにある空き家は全て、家をみると、今にも人の声が聞えてきそうなほどに生活感があふれている。
夜には窓に明かりがともり、昼には匂いとともに煙が窓から出て来る。
晴ているとベランダに洗濯物が並んでいたりする
だが、中にはだれも居ない。柱には蜘蛛の巣があり、床には埃が敷き詰められて居る。まるで外で見たものが嘘のように古びている。
しかも、人の出入りした形跡さえも見つからないほど、中は荒れ果てている。
不気味に思い人々は、幽霊街と呼んでいる。
そこには住んで居る人々もいるが、人からは取り付かれた人々などと差別的な言葉を言う人々が多く片身の狭い思いをしている。
そんなこの町には古い路地が多く、道は入り組んで出来ているが、最終的には一本の道となり、同じ場所にでる。
路地は、迷路のようにいりくんでおり、普通の人なら、迷ってしまってまた大通りへと戻される。
そこを迷わずに最後まで進むと、ピンク色の絨毯のように敷き詰められた広い秋桜畑が広がっている。
そこには未だにたどり着いた物は居ないらしい。
そこは帰る時間を忘れ、考える時間を忘れ、刻々迫り来る時間の流れから開放された時、たどり着いた人々は生きる時間さえも忘れてしまう
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