イブイブの日

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「ピンポーン」 夜8時過ぎ 湧一のアパートのチャイムが鳴る 「はいはい」 食べかけの自家製チャーハンを放置して 湧一は 玄関へ走る 「ああ 錦城さん」 「よっ これ 明日のサンタの服と 変装セットね」 湧一に 紙袋を手渡す 「それと サンタの袋」 段ボール箱や発泡スチロールの詰まった白い袋を 手渡す 「あと 鈴のCD」 ポケットから CDを取りだし 湧一へ手渡す 「へっ? これは?」 当初 計画になかった物を手渡され 戸惑う湧一 「それをさ クレスタのオーディオで うるさ過ぎない程度にデカい音量で流してくれない? ちょっとした 計画の変更があってさ うちのマンションの子供全員のサンタに なってもらう事になったから」 「へっ? まぢっすか……」 「おおマジ 大丈夫 ただ 湧一を見る目が増えるだけだから だから各家庭“準備”の関係もあるかさ 絶対8時30分ぴったりに来いよ? 絶対に それより早くはだめだから わかってるよね?」 「もちろん」
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