4/12
前へ
/69ページ
次へ
秋「竜!!」 秋は釣りをしている人に手を振り、名前を呼んだ。 竜「おせーよ!!」 勢いよく返事が返って来る。 それに反応するように秋は歩きだし、夏季もそれを追った。 秋「悪いな。こいつと話してたんだ。」 ここまで来て、やっと秋が夏季を連れてきた意味がわかった。 遅刻の言い訳かよ!? 竜「あんたは…」 竜と呼ばれた少年は夏季の顔を見てなにか気付いたようだ。 竜「昨日駅で倒れてたひと?」 夏季「そうだけど…」 なんで知ってんの? 竜「やっぱ!?俺の親父さぁ駅員やってんだよ。そんで、昨日俺たちぐらいの年の奴が駅で倒れてたって聞いてたからさぁ。」 少し興奮気味に竜がいった。 夏季「なるほど。でも、よくそれが俺だって分かったな?」 夏季が言うと、竜は軽く笑った。 竜「小さい町だからね。見慣れない人はすぐ分かっちゃうんだ。こんなとこに来る人なんか滅多にいないしね。」
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加