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夏季「でも、千段って大変そうだね。」
夏季は竜を見て言った。
竜「大変何処じゃねえよ。前に登ったときかなり足パンパンになったから。」
やっぱり…
秋「けど、昇る価値はあるんじゃね?」
竜「俺はお前みたいにあの言い伝えは信じてねぇよ。」
夏季「あの言い伝え…?」
思わず口走ってしまった。
秋「あの神社は輪廻を奉る神社てさぁ。その祭りの巫女と主役は前世の記憶を知る事が出来る、っつう言い伝えがあんのよ。」
秋は凄く楽しそうにそのはなしをした。
だが、
竜「そんなのありえねぇよ。だいたい輪廻とかあるわけないだろ?」
竜が話を夏季に振って来た。
夏季「あんがいあったりするかもよ。」
ちょっと意地悪な笑みを浮かべて言ってみた。
秋「そう思うだろ!?」
秋は興奮気味に言った。
竜「んなわきゃ……」
夏季「あ、なんか掛った!!」
二人の会話を無視して夏季は釣竿に何かがかかったことに感動した。
秋「まじかよ!?」
会話中だれひとり魚を釣っていないので、てっきり何もいないのかとも思ったが、この引きからしてかなりの大物である。
三人は一斉に竿をもち、力の限りそれを引き揚げた。
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