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ばあさんはバスが来ると所構わずバスに接近する。ターミナルで乗り場に幅寄せすると縁石から降りて接近する。木を抜いたら縁石とバスに挟まれかねない危険な事態も少なくない。道路反対側からタクシーを止める気分で手を挙げて道路横断を開始、対向車にあわや轢かれるかという事もあった。
バスには車内外に多くの鏡を供える。会社により差はあるが自分のバスには実に10枚も鏡があるのだ。
①左後
②右後
③左前下
④右前下
⑤正面行先表示器
⑥車内中央
⑦前ステップ拡大
⑧運転席背後
⑨車内前半分拡大
⑩中ステップ拡大
会社や車種により更に右後下を拡大するサイドアンダーミラーというミラーを装着する車両もある。更に最近では乗用車でも普及し始めたバックモニターも付く車両もある。バス車内での乗客の転倒事故は法改正により運転士の過失となる事が多くなった。一旦車内事故を起こすと行政処分(減点)に罰金刑(30万円取られたこともある)に人事考査が大幅に下がりまさに死活問題だ。運転士は車外でなく車内にも気を遣わなくてはならず1日常務すればクタクタになる。そんな背景つゆ知らずかバス車内に入ってもあっちへウロウロこっちへウロウロとばあさんが彷徨う。運行ダイヤと車内事故の板挟みのバス運転士が『早く座って!』と怒鳴るのも多少は判るであろうか。
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