さまざまな人達をはこぶ

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゙お客様゙もいろいろいらっしゃいまして特に『余裕の無い』お客様が多いです。時間や心に余裕の無い方が多く2分遅れて『チッ』と舌打ちしたり『なぜ遅れるんだ?』と運転手に絡む(絡む時間を急げば良いのに(-"-;))客、アナウンス放送(マイクで喋る)だけで不愉快だという客もいる。 バスは鉄道と違い公共の道路を利用している。道が混んでいりゃあ遅れるのは当然なのに夜9時に2分遅れたって苦情の電話が入ったと言うから言葉を失う。 大体は眉間に縦にシワの寄った眼光鋭い爺さんかマダムに多い。あと朝一便のバス。『新幹線間に合わねぇじゃねぇか』って言うなら家族に送って貰えばいいのに…と思うが。 あと『車内事故が増えていますのでバス停に停まってから席をお立ちください』と何回言っても減速中、ゾンビみたいにモソモソ動く。大抵年寄りだがマダムもちらほら。怒鳴りたくないが余りに多いと語尾がキツくなる。なぜ運転手が乱暴な言葉遣いになるかは別章で触れるが全長10mの箱の中は公共の場所ながら個人的意見が散乱した『現代の縮図』である。落書き、ゴミ、愚痴、見えるもの見えないものが漂うまさに゙現代の箱庭゙が路線バスの車内だ。 最近は個人が尊重される風潮がある。高校生を除いて大抵は独りでなにかしてる。メールを打つのは3割寝る3割本を読む1割弱。あとは座って景色を眺めている。 大半は年寄りのため若年層に限定すればメールかゲームが圧倒的。音楽を聴くのも多い。日本人はこうしてまとめて見てみると地味に小さい事をクリクリしてるのが似合う。やはり『手先の器用な日本人』という諸外国の皆様の意見もごもっともである。 自分の住む地域はブラジル人も多く車内で大声で話している。彼等は日本人とは大違い。野別幕無し喋りまくる。ちなみに彼等の公用語はポルトガル語。注意したくとも知ってるのは『ボンジア(こんにちわ)』と『オブリガード(ありがとさん)』だけ…。諸刃の剣にもなりゃしない(*_*)。バスの放送には注意放送があり6つの警告(車内事故防止など)が放送出来、携帯電話の通話禁止にはポルトガル語のアナウンスが付くが他は皆無のため困る。特に両替や乗継ぎはジェスチャーで切り抜けるしかないが伝えるのは難しい(〃_ _)σ∥。でも根は腐っているのは少ないから教えると素直に受け取ってくれて次回からきちんと乗る外人も多い。
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