フレグランス

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バスはガラス張りの密室な訳でどうしても匂い(臭い?)が出易い。様々な臭いが混在しまさに゙香りの博物館゙。ちなみに地元にも同じ名前の博物館があるがハーブや香水やヒーリングと綺麗事ばかり展示してあっていかにも自治体が造ったものらしい。 でも実際、世の中はおなじ゙におい゙でも゙匂い゙より゙臭い゙の方が遥かに多い。 運転手はよくマスクをしている人が多い。車内は風邪のウイルスや臭いに満ちている。社内誰しもがウイルスを持ち込み社内で風邪やインフルエンザを波及させないようにしているが防臭効果もあるためマスクをする人も少なくない。 季節の変わり目に辛いのは防虫剤の臭い。年寄りに多い。不思議に本人は澄ました顔しているが斜め後方に位置するとヤられる (>_<) 。『ウッ』と一瞬鼻の奥に突くがこれならまだ良い。 梅雨から夏にかけてカビ臭いのは辛い。その都度ちがうが強烈なのは乗った瞬間から降りて終点まで臭いが鼻に突く(>_<)。゙お客様゙だから『チョット、クサいよ』なんて言ったり速攻苦情の電話が入る。チョット気に入らないとすぐ苦情。面倒臭い時代になったものだ(-"-;)。 マニアも独特な臭いを放つ。マニアについて詳細は別項で触れたいがここで言うマニアはバスマニアに限ったものじゃない。先日乗って来た20代後半の男性は小太り眼鏡で無精髭の出立ち。バス停で見掛けた時は別段印象的では無かったが運転席の後ろに座ると『おばあちゃんのぽたぼた焼』が原因不明の異臭を放ったようななーんとも言えない臭い(-ち-;)。博物館のようにきれいに美しいにおいはほんの一握りしかないんだね。
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