43人が本棚に入れています
本棚に追加
武将達は反対する訳ではなく、むしろ賛成の意見の方が多かった。
紫黄
「いくらなんでも俺には無理だ!!それに俺なんかより卯恩の方が適任じゃねぇか!!」
卯恩
「それは無理だ。私に主君は務まらん。」
紫黄
「・・・・・・・・・」
皆の目は真剣だった。その視線に紫黄は戸惑いながらもほんの少しだけ微笑んでいた。
紫黄
「分かったよ。やりゃあいいんだろ!!」
卯恩
「フッ。それでこそ紫黄だ。
皆の者良く聞け!!先ほどこの江陵を治めていた主君は亡くなった!!よってその後任になった主君を今ここで発表しよう!!」
紫黄は皆が見える位置まで行く。
紫黄
「今日から俺が新たな主君となる。名は紫黄(周陽)と言う。前主君に従っていた者には悪いがこの俺と共に新しい世を作って行こうぜ!!」
ワ――――――!!
そこには歓喜の声が響き渡る。
紫黄
「早速、捕虜の処遇を決める。・・・・・・・・・家に帰りたい者や黄巾党に帰りたい奴は帰っていい!!」
卯恩
「なっ!?」
紫黄
「しかし、少しでも俺と共に平和な世を作りたいと思ってる奴は力を貸してくれ!!俺と共に新しい世を作ろうぜ!!」
おぉぉぉぉぉぉぉ!!
卯恩
「アホゥが!!・・・・・・しかし、それがいいのかもしれんな。」
江陵の地にて新たに乱世に立ち向かおうとする者が現れた。
その名は・・・・・・・
『紫黄 周陽』
紫黄二十六歳の春であった。
最初のコメントを投稿しよう!