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紫黄
「さすがだなぁ卯恩!!」
卯恩
「何がだ?」
紫黄
「あいつ等をちゃんと説得したじゃねぇか!!」
2人は兵舎に向かいつつ話合っていた。
卯恩
「アホゥ!!あんなのは茶番だ。それよりも現実を見ろ紫黄。俺達は10000しか戦える兵士がいないんだぞ!!」
紫黄
「・・・・・だから?」
卯恩
「・・・・・・・・」
完全に呆れていた。
卯恩
「いいか、黄巾賊はどれ位の兵力か分からないし、どれ位強いのかも分からないんだ。」
紫黄
「ふむふむ。」
卯恩
「戦というものは言わば情報戦だ!!何も分からずに戦うなど愚か者のする事だぞ!!」
どうやら卯恩も太守の命令が納得できていないらしい。
紫黄
「でもよ、卯恩。俺はこの江陵が好きなんだ。小さい時からここで育った。いろんな思い出がある。そんな土地をあいつ等みたいな奴に荒されるのはゴメンだ!!」
卯恩
「・・・・・・・・」
紫黄
「お前も言ってたじゃねぇか。太守の為に戦うんじゃ無く、自分達の事を思って戦えってな。だったらさ、卯恩は俺の為に戦ってくれよ。」
卯恩は黙って紫黄の言葉を聞く。紫黄がこれほどマジメな事を言う事はめったにない。
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