寝顔に誓う

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日曜日の昼下がり 骸様がドーナツを買ってきてくれたから 皆で食べようと愛しい君がいる 自分の部屋のドアを開ける しんとした部屋はカーテンを閉めているから暗く ベッドに転がっている彼女は影と同化していて 一瞬居ないのかと不安になった 部屋の中心へ歩み寄ればベッドの真ん中で丸くなりすやすやと眠っている事が判る ベッドの縁に腰掛けて愛しい君の髪を優しく梳く 「藍…起きて…?」 一度寝てしまったら大抵の事では起きない彼女だが一応声をかける 彼女の分だけドーナツをよけておいても良いのだが 出来れば皆と食べたいから 「藍…」 もう一度呼べば髪を梳いていた手に反応し くすぐったそうに此方へと寝返りを打つ ふにゃりと笑った寝顔は可愛らしく こっちも少し頬が緩む 寝息は聞こえない程小さく それでも規則正しい とても落ち着くこの空間でどれぐらいこの子を眺めていたのか判らない 藍を迎えに行った自分の帰りが遅いからかドアの外から骸様の声と ノックをする音が響く 「千種…藍…居ますか?」 心配そうに穏やかな声色を聞き藍の傍から立ち上がって声の主まで歩く そっと扉を開ければ骸様は困った顔で立っていた
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