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だが足は無事ではなかった。タイヤに挟まれ、引きずられた結果がこれだ。
左足は肉が潰れ骨が削れ、血が心臓の鼓動と連動しながら噴き出している。
そこは雨でも降ったのではないか、と疑うような量の血が広がっていた。
一方、引き擦られた道は、カラスが生ゴミを巻き散らかしたゴミ捨て場のような状況と化している。
綺麗だったはずのアスファルトには血液と肉片と微量の骨を撒き散らされていて、未消化の吐瀉物を思わせる。
見るも無惨な光景、と呼ぶに相応しいおぞましさを十分に醸し出している。
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