5696人が本棚に入れています
本棚に追加
2007年 11月15日
午前6時50分
その日もいつも通りの朝を迎えた。暑くもなく、寒くもない気候に身体が馴染んでゆく。
だがついこの間、停学生活を明けたばかりの俺には、自主的に起き上がる、という選択肢が無かった。
微睡みながら、布団の柔らかさを味わう。すると再びの眠気が、私を天国に連れていこうとしてきた。
「いつまでもだらだらしてっと遅刻するぞ!!」
と、母の警告が頭に響く。正直のところ聞こえないふりを決め込みたかったのだが、母に迷惑をかけるのも気が引ける。
まだ完全に開かない瞼を擦りつつ、のろのろと起き上がった。
.
最初のコメントを投稿しよう!