0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
「は?」
「ほら~、航(わたる)といつも一緒にいる、さ、大橋くん!」
「恭平?」
「うん♪」
頬を赤く染めて、唇をすぼめる。
そんな顔。
心の矢印はオレに向いてはいない、そんな顔。
見たくねーし。
「あっそ」
苦渋の顔を見られたくなくて、冷たく言い放った。
「だからさっ?協力してよね!」
オレの冷たい言葉は、亜依の心に響かない。
「へいへい…」
「やったあ♪航だいすきっ」
抱きつかれて、頬に唇の感触。
確かに触れられているのに、亜依の温度なんか感じなかった。
心の矢印はオレに向いてはいない、そんな体温。
最初のコメントを投稿しよう!