伝想

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「今度、駅前通りに、でっかいツリーのイルミネーションが出来るでしょ?それ見に行くの、誘ったらいいよって!えへへ」 どんな格好がすきか、 どんな髪型がすきか、 彼女はいないか、 自分のことどう思ってそーか、 etc、etc… クリスマス、誘おうと思ってた映画のチケットも、サンタの格好をしたプーさんのぬいぐるみも、 オレの気持ちも、 無意味になった。 全部、無意味になった。 そう思った。 「やっぱミニがいいかな!よし、金欠だけどブーツ買っちゃお!ね、航、」 亜依が買おうとしてるブーツより、無意味だ。 でも。 チケットも、ぬいぐるみも、捨てることは出来ても、 オレの気持ちだけは、捨てることは出来ない。 無意味にしたくない。 「亜依、」 隣で喋りまくる亜依に、 「ん?」 「…オレさ、亜依のことー…」
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