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「今度は面白いんだろうね?」
訝しげに見つめる僕に構わず、友人は話を続ける。
「Bはね、とてもとても美しい女性…だったらしいんだ。」
「…らしい?君はその女性と顔見知りではないのかい?」
珈琲のカップを口に運び、首を傾げる。
友人は肩をやや上に持ち上げ
「先程言った通り、基準は人それぞれ違う。僕が美しいと言うものでも、君にとっては美しくないかもしれない。僕はBの事を普通と思うが、他から見れば、美しいのかもしれない。」
そう続け、友人は言葉を紡ぐ。
「Bは自分が美しいと知っていた。そしてBは美しい物…そして美しい人が好きだった。」
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