自己防衛型自己破壊

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「…これもまた、狂ってる…」 不快極まりない顔で僕は友人を見遣る。 しかし友人は足を組み、悠々と話を続けた。 「Bは美しいモノが好き。それは勿論自分も入る。自分が美しいのを知っていたからね…。しかしどうだろう。自分は動いているではないか。動いていては自分の物にならない。」 「…まさか…」 口元に手を宛がい、顔を歪める僕を見ながら友人は 「そう。自分の首を絞めて、動かぬ物にしたのだよ…」 にっこりと満面の笑みで答えた。  
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