15人が本棚に入れています
本棚に追加
精悍な顔つきに人なつっこい笑顔。月並みな言い方をすれば一目惚れをした。
彼が隣のアパート、しかも翔の部屋の真向かいの部屋の住人だと、近いうちに知ることになる。
それからは挨拶程度はするようになったが、話しかけることもできず、ひそかに憧れ続ける日々を過ごしていた。
彼の部屋に明かりが着く度にドキドキし、彼の部屋の明かりが消える度に、聞こえるはずのないおやすみの挨拶をする。
微かに聞こえてくる音楽を聞いては、次の日には同じCDを買ったり、買い物に行くと彼に似合いそうな服ばかり見たりしてしまう。
最初のコメントを投稿しよう!