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俺は傍らに眠る遼二の寝顔を見ながら口元が緩むのを抑えることが出来なかった。
決して贔屓目ではなく、俺の遼二は可愛い。
同性でもここまで違うと全く違う生き物のように思える。
俺は遼二の裸の肩に唇を寄せた。
ここまで自分以外の人間が愛しく思える自分が不思議だった。
遼二は俺の口付けに一瞬だけ身じろぎして、また静かに寝息をたて始めた。
本当に可愛いよな。
俺は四年前に思いを馳せながら遼二の体を自分の方に引き寄せた。
「な、おと……?」
俺の名前を呼ぶ柔らかい頭を撫でながら、火照りの引かない遼二の体に口付けを始める。
本格的な愛撫に遼二のほうも完全に目が覚めてしまったようだ。
「ちょ、ちょっと、またすんの……?」
「遼二が足りない」
「足りないって……終わったばっかじゃん」
抗議の言葉に喘ぎ声が混じり始めたころ、完全に諦めたように遼二は体の力を抜いた。
遼二の華奢な体に俺の印を付けながら遼二の耳元である言葉を囁いた。
「お、れ……も」
頬を染めながら口にした遼二の答えに満足した俺は何度も遼二の唇をむさぼるように深い口付けを繰り返した。
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