紅いヒトミ

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 「……」  匠はくすっと笑って空を見上げた。そよぐ風は匠の髪の毛を揺らし、夕日が俺と匠を映す。   匠の顔が夕日で朱く染まる様子を見て、俺は改めて匠を愛しているという事を思い知らされる。  “愛しい”と何度想っても満たされることはない。人間と吸血鬼は相入れないもの…そして、俺達吸血鬼の掟…。   ≪人間を愛してはいけない≫
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