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「じゃあお前も仕事しろよ!!」 「ちょっと待った!約束はどうした、約束は!」 「何言ってんだ、約束って何のこと言ってんのかな?」 「なっ!」 「約束をしたという証拠がないじゃないか。」 「………お前さ………約束くらい守れよ………」 俺は殴りたい衝動をおさえながら義継のことを睨んだ。 「………冗談だって、怒るなよ、な?」 「………まず事務所の掃除でもしてもらおうか……」 「でもまだ書類が………」 「あれくらい俺にもできるから気にすんな。」 「……………掃除道具は?」 「あのロッカーだ。」 「…………あとで覚えとけよ。」 「何か言ったか?」 「なんでもない………」 あいつ………この事務所にいて何年たつんだよ……… つうか、お前がやる必要ないのに…………よくクビにならないもんだな………俺は………… 俺はこの日が…………義継との友情が…………壊れるきっかけになるとは思ってもみなかった。 奏という一人の女のせいで……………  
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