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…あぁ、やってしまった…
怒らせるつもりなんてなかったのに…
私は洋輔に嫌われた…
嫌われたのかな…
はぁ、朝から何やってんだろ私。せっかく二人とも仕事が休みで一日を楽しく過ごすつもりだったのに…
やってしまった…
…けど私は悪くない、朝から自分のしたいことを押し付けられたら誰だって嫌になるはずだ。
けど何だろう。この気持ち…
今まで味わったことがない妙な感覚…
胸が締め付けらるような、思いが伝わらないこの歯がゆさが…
ただ私は…
私は洋輔に愛して欲しいだけなのに…
私は何も考えたくなくなり、もう一眠りすることにした…
…………バッッ!
何か嫌な予感がする…
というより何かをし忘れたような…
………!!
この臭い…
ガスをつけっぱなしだった!
カチャッ
少し汚れたつまみを回し、窓を全開した。
あ~、危なかった。
何かすっかり目が醒めてしまった。
私はチョコレートを口に突っ込み、テレビのスイッチをつけた。
洋輔が見ていたアニメがやっている。
…まだまだ子供だなっと思い、クスッと笑った。
バチッ…バチッ…
私は手の上のリモコンを使い、チャンネルをかえていった。
あれ…、何これ…
アナウンサーは顔を歪ませながら、はっきりとした声で私達に語っていた。
「え~、只今入りました情報によりますと、爆発事故に巻き込まれた人は数十人いる模様です。もう一度繰り返し…」
爆発事故…?この近くじゃない…
まさか…
私は急いで洋輔の携帯に電話をかけた。
プルルルルル…
プルルルルル…
プルルルルル…
出ない…
どうしよう…
洋輔!!
私はラフな服装のまま、 家に鍵をかけ、現場へと走りだした。
私は嫌だから…
こんな形で別れるなんて、絶対に嫌だから!
洋輔…どうか無事でいて。
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