喧嘩

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「ここって………… ラーメン屋?」 「そうだけど何か?」 洋輔はにやけながらこちらを見ている。 けど恥ずかしがることもないのに………… もう私だって25歳だし…… あ~、もう嫌になる。 今日やっと洋輔から「結婚しよう」という言葉が発せられることを期待してたのに……………… この重荷からはいつ解放されるのよ…………… "愛している" ただこの言葉が言えない。 この気持ちをラーメンのスープと共に飲み干した。 貴方は何を望みますか? 貴方は私が何をすれば得られるのですか? 私は貴方のすべてを得るためなら手段を選びはしない……… だが、貴方のその心が傷つけないように気を付けながら…… 貴方のすべてを得るためなら私はこの命も捧げよう… 貴方のために………… 私自身のためにも………… 俺に教えてくれ……… この場合 どうすればいいのか……… 美香が酒で酔っている…… ザルだってのになのに………… 俺が心配かけちまったせいで…… 「洋輔ぇ~、………」 …………何だ、寝言か… 「洋輔…、私は洋輔にょこちょ大好きなにょ…」 ……………………… 美香に言って欲しい言葉なのに……………… いきなり言われると恥ずかしかった……… 俺の背に背負われる美香は静かに寝息をたてている… やっと静かになった。 「美香…………………… 俺もお前のことを愛しているよ。」 「俺のもとから逃げないでくれ…………」 「俺は捨てられたくないんだ………………」 「……結婚しよう…………美香…………」 「……って聞いてないか」 ブロォォー タクシーがやっと来た。 まず美香をタクシーに乗せて次に俺が乗った。 運転手は無口だった。 俺らに気をつかっているいるのか、それとも無関心なのかはわからない。 だが静かで月明かりの映える夜だったからこの空間が、この運転手がいなければもっといいが、幸せな時を過ごした……… ガチャ……… 金属の扉を開けると部屋の中は外よりも暗かった。 もう寝るか………… 「おやすみ………」  
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