“突然すぎるよ”

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ガチャガチャ…ガチャ 「たっだいまー…あれ?二人とも居るじゃん。なんで鍵閉めてんの?」 「うそ!?」 玄関には父と母の靴が並べてあった。 「お父さん、お母さんヒデェよ;俺電話したのに~…お父さん?お母さん?」 リビングに入った由城は静まり返る父と母の姿に驚いた。 「…どうしたの?二人とも静まり返っちゃって…」 由城は恐る恐る聞いた。 「由城…私たち、離婚することになったの。」 _____は? 「もぅ前から決まっていたことだ。」 何言ってんの二人とも____ 「誠司は来週から一人暮らしするから大丈夫だけど…」 ___兄ちゃんが一人暮らし? 「由城、お父さんかお母さん、どちらと暮らすかお前が決めろ。」 ___お父さんかお母さん? 「……」 誠司は黙り込んでいた。  「そんなこと、急に言われても分かんねーよ!!!」 由城は自分の部屋へ駆け込んだ。 「なにもこんなときに言わなくても…」 「じゃあ、いつ言うのよ!!!」 「……」 誠司は母の言葉に言い返せなかった。 ____そりゃ、二人も辛いよな…けど、俺は由を二人に譲る気はない。 ___誠司は黙って由城の部屋へ向かった。
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