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真人の部屋を出て
一目散に家の目の前の公園へ向かった。
ここは、
初めての二人のデート場所、ということもあり
いつも喧嘩しては
あゆはここに逃げ込み、
真人はあゆを追って
公園を探す。
真人が来てくれるかもしれない、と
淡い期待を抱いて
ベンチに座っていた。
しかし、どんなに待っても
真人は
あゆの前には現れることはなかった。
まだ11月とはいえ
ここ最近、冷え込み方は激しくなっていた。
日が暮れるのも早い。
赤過ぎる夕日に照らされ、
ブランコの影は
長く、伸びた。
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