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街に戻るとまず三人共、服を買い、昼食をとり、駅に向かった。
電車に乗り込んだ後、2時間ほど揺らされて約1日ぶりに王華に戻ってきた。
「我が家ですね」
「ああ」
「疲れましたね」
「ああ」
「お金たくさんありますね」
「ああ」
「出来れば手放したくありませんね」
「ああ」
「………………」
「………………」
「離せ」
「イ~ヤ~で~す~
なんであんなに苦労して手に入れた大金を手放さないといけないですか!」
廣田はアタッシュケースを5つ全て抱え込んでいた。
「仕方ないだろう、荻原の車を壊したんだから」
「廣田さん、諦めましょうよ」
安藤は廣田の襟をつまんで持ち上げた。
「でもぉ…………せめて一割」
「クドい!」
斎藤はアタッシュケースを全て台車に乗せて、王華警察署に向かって行った。
「そんな~~」
廣田は手を伸ばして諦めきれないようだった。
「事務所に入りましょうか」
「はい……」
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