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「お待たせしました………」
老人が奥から出てくると少し小さなアタッシュケースを五つほど持っていた。
そして、斎藤の前に置いた。
「これは?」
「中には200万円ほど入っています……」
「「200万」」
安藤と廣田が声を揃えた。
「それで?」
「コレでよろしいかと………」
「あれが一体何なのかは教えていただけませんか?」
「私には分かりかねません………
しかし、この程度の価値はあるかと………」
「分かりました、ありがとうございます」
斎藤は振り向き、後ろで騒いでいる二人と共に骨董屋から出ていった。
「先生、1000万ですよ!」
「斎藤さん、200万が五つですよ!」
「ああ、これで帰ることができるな………」
(あの老人、嘘をついていたかもな…)
三人はキャンプに戻り、帰り支度を始めた
「よし、帰るかな」
斎藤はそう言うと大破した荻原の車のエンブレムだけを持ち、再び街に行った。
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