784人が本棚に入れています
本棚に追加
/261ページ
二人は事務所に戻り斎藤の帰りを待っていた。
「遅いですね…」
「荻原にどやされてるかな?」
廣田がソファーに座り伸びをしていると、金欠対策ボックスが目に止まった。
(今回に事してもそうだけど、中は他にどんな内容が入っているんだろう?)
廣田はフラフラっと立ち上がり、箱に手をかけ蓋を上に持ち上げた。
(1、2、3、4……………12個か)
箱の中は折りたたんである番号の書いてある小さな紙が12個あった。
(開けちゃえ)
廣田はその内の一つを取り出して広げた。
(………………………)
中身を確認すると無言で紙を元に戻し、蓋を閉めて、箱を元の場所に戻した。
(…………もう絶対、金欠にはさせない!)
廣田が何を見たのかは分からないが、この瞬間とても強い信念を心に抱いたのは見て分かった。
最初のコメントを投稿しよう!