第一章

5/13
前へ
/261ページ
次へ
「ところで安藤クン、いきなりですまないがキミは大きな問題でも無いのに、深く考え込む事はあるかい?」 男性は安藤に真剣な眼差しで淡々と質問した。 安藤は少し考えたように唸ると、思い出したかのようにハッとなった。 「自分は………そうですね、人間関係とか暇の潰し方、後は物なくしたりする事は場合によっては大変ですよね。」 「ふむ、何故?例えば?」 「だって、大切な人から貰ったりした物なら大切な思いでもあるでしょうし、そりゃ探すでしょうね。 限定版とか自分で作ったりした物なんかは二度と手には入らないですしね」 安藤が真面目に答えると男性は… (なるほどね……) 「ありがとう、安藤クン」 納得した顔でお礼を言った。 「いえいえ」 安藤もつられるように少し笑う。
/261ページ

最初のコメントを投稿しよう!

784人が本棚に入れています
本棚に追加