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「え~センター試験でよく狙われるのでしっかりと――――」
目前に広がる真っ黒な黒板……
手を休める事なくシャーペンを走らせる音………
私を眠りに誘う訳の分からない英文……
コクリコクリと眠気が私を襲う……
「こら!!そこ!しっかり授業を聞け!!センターまでもう2ヶ月ちょっとしかないんだぞ!!!しっかり発音!!発音!!」
私はその言葉でハッと我に帰った
「す、すいません…」
キーンコーンカーンコーン――
「おっと、もう終りか。では、また来週」
先生のその言葉で皆が一斉に動き出す
サッサと帰る人も居れば
先生に質問をしに行く人も居る
これが予備校なんだな……
そんな風景を私はボーと眺める
「はぁ~…センターまで2ヶ月か……」
私は高校3年生。いわゆる受験生だ。でも、このごろやる気が起きない……
本当に私は何をしたいのだろうか?
何の為に勉強をするのだろうか?
そんな途方もない倫理論を考える
「考えても無駄か……」
そう、考えても無駄なんだ。私のこのちっぽけな頭の中では決して答えが出ない“無限級数”………
あれ?無限級数って何だっけ?まぁ、いいや……
どんなに歳をとっても……どんなに勉強をしても……答えなんて出ないんだろな……
ブーブーブー
「ん?メール?」
⏰2007/11/23 21:09
From 優樹
Sub 無題
━━━━━━━━━━━━━━━
おせぇ
ーーーENDーーー
「(本文短い……)」
こんなぶっきらぼうなメールを送って来るのは私の幼馴染み
でも、今は“幼馴染み”じゃない。去年の冬―――
“幼馴染み”は“恋人”になった……
もうすぐでちょうど1年……
「行ってやるか!」
そそくさと鞄に荷物を摘めると、教室を後にした。。。。。
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