第1章 -別れ-

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―――――――― 街中を歩けば必ず聞こえてくるクリスマスソング。 Last Xmasってタイトルだったかな…。 「なぁ…俺らって結婚できるかな?」 制服に身を包み、陸が道路側を歩き私の左手はずっと陸の手と重なっている。 「へ?急にどしたの?」 思いもしない問い掛けに聞き返すと、「いいからいいから」と言いながら答えを急かされた。 「んー…できる!よ!」 どこからその自信が沸いてきたのかはわからないけど、私の口は自然に動いていた。 その言葉を聞いてにかっと笑う陸を見ると不思議と私も結婚したいなって気がしたなぁ。 まさかその3日後に別れを告げられるなんて思ってもみなかったけど…。 ――――――――
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