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疾きこと風の如く。まさに今の俺だ。
……微風だけどさ。
妹は、さっき抜かした老人に信号待ちで追いつかれて、
「あのお爺ちゃん、足速いね」
とか驚いてるけど、俺たちが遅いだけだから安心してくれ。ちなみに俺が妹の頭に驚いたというのはここだけの秘密だ。
よし、ここは兄として、1つ応援してやろう。
「頑張れ、妹よ! このペースならきっと間に合う! (二時間目に!)」
半ば諦めムードな俺たちは、それでも着実に学校へ近づいていた。
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