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…俺が気付いたとき…う~ん、死んでるから気付いたってのはおかしいのかな?
まぁ…そこら辺は気にしないでくれ。
俺は棺の中で寝てる俺の上にいた。
「雷(らい)…ごめんな…俺が…俺があん時もっと早く気付いてれば…!」
あぁ、雷ってのは俺の名前、カミナリみたいに元気な子供になるようにって親がつけたんだとさ…まっ今は関係ないか…
とりあえず何で俺が死んだのかってとこから話そうか?
…あれは―え~と、今から五日前のことだね、俺は友達と学校から帰る途中だったんだ。
「なぁ雷、明日の授業でなんか宿題あったっけ?」
「あっ?確か現社のレポートの提出日だろ」
「マジ!?…やべぇな…まだやってねぇや…雷は?」
「やってあるよ!ば~か」
「あっテメ!!」
そんな他愛のないやりとりがあいつとの最後の会話になったんだよなぁ…
その直後だよ…俺の後ろから車が突っ込んできたのは…
「…雷!!後ろ見ろ!危ねぇ!!!」
…う~ん、痛みは…なかった気がするな…いきなりだったからさ…
んで、気付いたら俺の葬式の真っ最中だったってわけ…
まぁ自分でも何でこんなに冷静なのかビックリしてるんだけどね…うん、これも運命だったのかなと思ったらあきらめもつくわ
「…雷…なんで、なんで死んじゃったのよ…!?」
…葬式でそんな大声出すなよ…
って由良(ゆら)か…
あっ、そういや紹介がまだだったな…
由良は…まぁなんていうか…俺の彼女だ。
そういや…こいつにお別れ言ってないのは…ちょっと心残りだな…
何で俺死んじまったんだろ…
あぁ…今更になって後悔してきた…
由良とはキスまでしかしてないもんな…
あっ別にやらしい意味でじゃないぜ?
もっとデートとか、一緒に帰ったりしたかったなぁ…
正直俺は由良と結婚したいとも思ってたし…
…あっそうこうしてるうちに葬式も終わっちまった…
んっ?
でも俺どうなるんだろ?
死んだらあの世行くんじゃないのか?
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