ACT1…発現と初陣

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その時、携帯の着信音が進を呆然という名の世界から連れ戻した。 「ハッ!!あ、メールか……」 進は携帯を開いた。 画面の中央に、 『メールが一件来ています』と表示してある。 だが、進にはそれをすぐに見ているヒマはなかった。 そのさらに下には、大きな文字で、『8:10』と表示されていたからだ。 「ヤバッ!遅刻はヤバイって!!!」 進は携帯をポケットにしまい、倒れていた自転車を起こし、学校へと急いだ。 自転車の速度はマックスだ。 学校への最後の曲がり角を曲がり、進はホームルーム開始のチャイムの音を学校の校門の前で聞いた。
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