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「……小三ぐらいの女の子を……チャリで……轢いた」
ちょっと言いづらかったが、正直に告白してみる。
美緒のキラキラした目がちょっと曇り、嫌悪の目になった。
「うわ~、アンタ最悪」
きっぱり言われ、弁解する進。
「いや、じ、事故だから……」
進が冷や汗をかきながら言うも、美緒はその視線を変えない。
「最悪~」
美緒が追い打ちをかけるかのように、またその場を楽しむかのように言葉を重ねる。
「イヤ、でもなんか変だったんだよ」
進が言いかけた時、席の後ろから進の肩に手を置いた物がいた。
「よッ!朝からアツアツだな!」
話に割って入ったのは和田一輝(ワダイッキ)。
一部の生徒の間ではちょっとウザがられているが、いつも明るく、ポジティブな進の悪友である。
そんな性格もあって、大半の人から人気を集めている。
髪を金髪に染め上げ、いつもワックスで立てている。
ブレザーとネクタイをだらし無く着こなしている。
が、そんな身なりにもかかわらず成績優秀、そしてスポーツ万能。
部活は野球部に所属。
そして、なぜか進と美緒が話しているといつも話に割り込んでくる。
まあ、進はその理由を知っているのだが。
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