ACT1…発現と初陣

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女の子はいきなりムクッと起き上がった。 そう、『ムクッ』と。 進は一瞬驚いたが、気を取り直し、声をかけた。 「大丈夫?ごめんねホントに。ホントにごめん!!」 進は必死に頭を下げ、謝った。 (小学生相手に何やってんだか)という考えが進の頭をよぎったが、それでも謝った。 間違いなくこっちが悪いのだから。 「ホントに大丈夫!?怪我しなかったかい?」 進は何の反応もない女の子に呼びかけた。 女の子はジーッと進の顔を見ている。 つぶらで大きいが、まっすぐな瞳。 中身を見透かされそうな輝きがその眼にあった。 突然、女の子が口を開いた。 「あなたが八人目……。」 そして静かに立ち上がると、何も無かったようにスタスタと歩き出した。 「は……?」 進は呆然とした。 女の子はT字路をまっすぐ歩いて行き、途中の角で右に曲がり、姿を消した。 「な、なんだ今の……!?」 進は女の子に呼びかけた時の四つん這いの格好のまま、呆然としていた。
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