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始まりの鐘
私は平成元年に産まれた1月の最後の日に・・・
産まれた時からは耳が聞こえなかった。
でも、両親は気が付かないまま2人の姉貴と一緒に暮らし始めた。
でも、親父は悪い癖でいつもお母さんを暴力振るし、お金も無駄に使うし、2人の姉貴はただ怯えながら見守るしかなかった。運悪く泣き始めた俺まで暴力を振るうつもりだったけどお母さんが庇ってくれた。
まだ右左も分からぬ赤ん坊だった俺を庇ってくれたお母さん・・・
そんな苦しかった家族だった。
①歳になったある日
お母さんがある疑問を持ち始めた。
名前を何回も言っても聞こえない。大きな音だけは聞こえる・・・
不安を覚えたお母さんは親父に言って、病院に行った。
医者が言われたのをお母さんはあまりにもショックだったみたい。
『あなたのお子さんは耳が聞こえません。間違いなく産まれた時から。』
お母さんは言い切れない顔を書いてあったけど、ショックの代償が多かったから。
続けて医者は話した。
『・・・さておきと、お子さんの病名は“感音性難聴”
つまり、音が伝わらない病気。両耳とも・・・』
お母さんは悲しみに満ちた瞳で家に帰った。
親父にすべて話した。
やはり親父もショックで隠し切れなかった。
そんな生活を続けたある日・・・
俺の人生の右左を決める時が来た・・・
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