第5話。

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歩いてる間も、俺は浮かれていた。 プレゼントは何だろうとか。 ケーキは手作りかな、とか。 そんな事を頭に思い浮かべていれば、いつの間にか和洋の家に着いていた。 家の前で、少し高鳴る鼓動を落ち着かせながら、家のチャイムを鳴らす。 和洋が出て来るまでの間、俺はおかしい所がないか服装等を気にした。 ゆっくりと扉が開き、俺は落ち着いた様子を見せるかのように立つ。 「はよ、和洋」 そう言って、少し照れ笑い。 だって和洋と、2人きりの誕生日を祝えるなんて。 付き合ったのは、去年からだから。 それまでは家族ぐるみでの誕生日。 だからこそ、こんな嬉しい事は滅多にない。 俺の言葉を聞くと…寧ろ、俺を見て和洋は眉を小さくひそめた。 『…貴方、誰ですか?』 .
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