102人が本棚に入れています
本棚に追加
それから、一緒に観覧車乗って。
ありきたりに、頂上でキス。
観覧車の動く速さが、いつもより早く感じた。
ふと、和洋に視線を向けてみると外一面に広がる夜景に釘付け。
俺はそれを微笑ましく見ていた。
その和洋が、今まで見て来た中で、1番綺麗に見えたから。
だから、言葉をかけたりはしなかった。
…焦る事なんて、ないんだ。
何も、いきなり俺を忘れる訳じゃない。
俺達には、積み重ねてきた時間がある。
元々、俺達は幼なじみなんだから一緒に居た期間なんて14年もあるんだ。
そんな中、俺をすぐ忘れるなんて事…ある訳がない。
…そうだ。
単に俺は気を張り詰めすぎなんだ。
肩の力を込めるなんて、いつでも幾らでも出来る。
…だから。
今は純粋に、和洋との時間を楽しみたい。
忘れられないような…思い出を。
最初のコメントを投稿しよう!