金木犀

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むせかえるほど 眩暈がするほど この体を支配した 小さな小さな 開花を繰り返し この心を支配した 薬のように 毒のように この世界を支配した どこだろうか あなたは すぐそばにいるのに 見つからない 寂しくなる 全てを満たしてほしい その欠片が 幾重にも連なる 華粒を 許したわけじゃない どこまでも香り立つ ただ一時を 永遠には手に入らぬ 幻影を 許したわけじゃない ただ、わずかに ゆだねるしかない 黄金の支配者に
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