序章【迫り来る脅威】

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月が美しく輝く別の場所で二つの影が草原を駆け抜けていた。 二つの影はその様子を見ると一つの影が逃げもう一つの影がその影を追っている様に見えた。 すると、先程まで逃げていた影がピタリと止まり、後ろを振り向いた。 どうやら逃げるのを止めた様だ。 止まるのを確認すると追っていた影も動きを止めた。 月に雲が掛かり辺りは光が無くその二つの影の正体は分からない。 風が吹き雲が月から離れて行く… ほんの隙間から見えた光に照されたのは蒼い髪と銀色の光だけだった。 次の瞬間二つの影は同時に動く! ……ズバンッ! 鈍く重く何かを切り付ける音が草原に響く… 音が消えると影が一つ地面へと崩れた。 その様子を見た影が口を開く… 「このままでは…早急に探し出さなければ…世界を救った英雄を…」 そう言うと影は消えるかの様に再び闇の世界へ歩き出した。 これから起こる事にまだ誰一人として気付かない中、美しい月が輝く夜の出来事だった… ~終~
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