[第1章]少年
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まだ梅雨が長引いて、ジメジメとした空気にうんざりする6月の後半だった。 松中市荒川町は、山の近くにある人口の少ない町だった。 そこに恋する少年がいた。少年の名前は『高島勇人(たかしまゆうと)』だ。 彼は自分の気持ちを告げれずに心を閉ざしていた。
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