[第2章]少女

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『次は、お前の番だな。』 と智也が言った。 そう、名前の順番でいくと瀬浦の次は勇人だった。 勇人は、手足が震えていた。心臓の鼓動が早くなっているのがよくわかった。緊張というのは勇人の最大の敵でもあった。 すると、誰かが勇人の方に近づいてきた。瀬浦だった。 『頑張ってね。高島君の番だよ。』 と言い、女子たちの方へ向かって行った。 『勇人。なおさら、いいとこ見せないとな!』 と智也は言った。勇人は、それに、答えるのが嫌だった。すでに緊張で倒れそうだった。しかし、好きな人の前で倒れるのは嫌気がさした。
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