凪沙とメリー ─short summer vacation─

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今日は終業式。 私はあの日から毎日休まず学校に行っている。正直単位が危うかったんだけど、先生達が実施してくれた追テストでいい点数をとったので問題なしだった。 クラスの方での私はと言うと、なんと友達がまたしても出来ました! 翔子と決着をつけたあの日の放課後のこと。同じクラスの女子生徒が2人、私に泣きながら謝ってきたんだ。 「何もしてあげれなくてごめんね」 って。その2人の健気さに私ももらい泣きしそうになってしまった。私は笑顔でだったら友達になって! って言ってみた。 それで今日に至るわけ。 体育館で校長先生の長ったらしい話を聞きながら、私はひしひとと思っていたことがある。 世界というのは非常にわかりやすく出来ていて、自分が考え方を変えれば変えた分だけ面白く見えるものなんだ、と。 世界に絶望した、死にたい、人生とかくだらないなんて誰にでも言えること。世界を楽観的に捉えることの方が、100倍くらい難しい。けど、そっちの方が絶対楽しい。 私はこのことをメリーと、マザコン先生に教えてもらった。 「まわるwwwwwwwwまわるwwwwwwwぐるぐるまわるwwwwwwwwwww吐くまで踊るwwwwwwwwメリーと踊るwwwwwwwwww」私の人生の先生は今、体育館の上の方を何か歌を歌いながら飛び回っています。 本当に自由気ままだね。 私の友達が見てみたい! って言ってたから連れてきたんだけど、なかなかうざい。 「ヒッヒッーwwwwwwwwヤッハッハハwwwwwwwwwww」 マリオとか懐かしいなぁ……。無限増殖に燃えていた小学生のあの日に、私は思いを馳せてみちゃったりした。
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