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「凪沙!! 起きろっ!! おーい!!」
「へぇっ?」
メリーの甲高い声と体を揺さぶられて私は目を覚ました。いつの間にやらメリーを待っている間にお店の中にあった椅子に座って、うたた寝をしていたようだ。
「見て見て!! 私これ買うよ!! 来て見て触ってwwwwwwwメリーのお服wwwwwwwww」
なんか懐かしーいCMのリズムに合わせてメリーは自分で決めた服を私の前に出した。
それは黒と白を基調としたフリフリのついたワンピース。少しゴスロリっぽいんだけど、行き過ぎでもない。かといってシンプル過ぎでもない、なかなか可愛いらしい服だった。てかメリー、ワンピース好きだな……。なんか他なかったのかね?
「いいじゃないかwwwwwww凪沙と違ってあたしみたいな貧乳にはワンピースがよく似合うのだおwwwwwwwwwwくそめwwwwwwww羨ましいんだよ馬鹿がwwwwwwwww乳がある女全員死ねwwwwwwwww学校でミルタンクってあだ名つけられろwwwwwwww」
そんな飛び抜けてある訳でもないですが……。
「まぁいいわ……。早くレジ行ってきなさい。あっ、そういえばお金持ってるの?」
私がそう聞くとメリーは片手の親指をグッと突き立てて笑った。
「オーライwwwwwwwwwwwwwwwノープロブレムだwwwwwwwwwwwwwwwこんなこともあろうかと神様からVISA貰ってたからwwwwwwwwwwww」
名義が気になるわね……。誰がお金払ってんだろう。
「スタコラサッサァァアアアアッッ!!!!」
メリーは自分の口で擬音を出しながら、レジに向かっていった。元気ね。
メリーの後ろ姿を何気なく見ていると、私の携帯の着信が鳴った。
~愛媛の!! みかんは!! 世界一!! みかんを!! 体で!!
携帯のディスプレイを見ると美作美優と表示されていた。あっ、美作というのは美弥・美優姉妹の名字。お嬢様っぽい名字だよね?
私は通話ボタンを押して、勢いよく電話に出た。
「はい。もっこりもこみち」
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