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「あっ! なぎぃ? 今何してる?」
もこみちはスルーの方針ですか。
「今はね、メ……じゃなくて小学校時代の友達とユニクローンに来てる!」
ユニクローンと言うのはこの服屋の名前。ちなみにここはこの街の中高生から圧倒的支持があるんだ。
「そうなんだ! 実は今お姉ちゃんと近くにいるんだけどさ、会わない? 私、凪沙の友達に会ってみたいよ」
「えっ……いや、あの……」
私は正直どもってしまった。メリーを会わせる? この核弾頭の如く何をしでかすかわからない幽霊を紹介なんてできないよ! それになんて紹介するの?
『いやぁー私の心の師匠こと、お化けのメリーさんです』
メリーっておま!! 売れない風俗嬢の源氏名みたいじゃない!!
「というか実は後2、3分で着いちゃうんだよね、えへへ。それじゃあ後でね」
プツ……ツーツー
「うはwwwwwwwwwww凪沙ゲットしてきたぜwwwwwwwwwお洋服をばwwwwwwうひゃあんwwwwwwwプゥロロォオオンンwwwwwwwwブルスコファーwwwwwwwwwブルスコファーwwwwwwwwwwwww」
メリーは買い物袋を胸に抱いて、おかしなテンションになってる。ますます最悪なことに……。
「メリー。ちょっと大変なことになっちゃたの。落ち着いて聞いて?」
私はメリーの両肩に手を置き、まじまじと瞳を見つめた。というか、メリーの目ってよく見たら青いのね……。
「いゃああああwwwwwwwwあたしは落ち着いているさwwwwwwwwwナンクルナイサァアアアwwwwwwwwwww」
駄目だ……こいつ。
「実は美弥と美優が今こっちに向かってきてて、メリーのことを紹介しないといけなくなっちゃったの」
「それがなんなんだよwwwwwwwwwばっちり決めてやんよwwwwwwwwwモルスァアアアアアwwwwwwwww」
真性の馬鹿だ……こいつ。
「いっとけど、いきなり『あたしメリー』とか、馬鹿なことしたりとか、意味不明なこと言って美作姉妹に疑惑をもたれるようなことをしたら、旅行は無しだからね」
私がそう言うと、メリーははっとした顔になった。明らかに焦っている顔だ。
「な、なんだって!? もう三度言ってみろぉぉおお!!!!」
一度で十分だぁあああッッッ!!
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