第十二章 救援

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「そう…だったらその方針に従うわ。それで?私たちは何をすればいいの?」 《そうだな…まず、空港からドイツ支部に向かってくれ。 そこにセシルがいるから合流してくれ。 セシルに大まかな内容は話をしている。セシルの指示に従って行動してもらいたい》 「セシルの指示…あまり気が進まないわね…」 《そう言うな…。では、くれぐれも気をつけて行ってくれ。空にも伝えていてほしい》 「えぇ…分かったわ。それじゃあ…」 由真は必要最低限の情報と予定を聞き、通信を切った。 「…ふぅ…鍵の警護を終えて、ノアの退却を最優先だそうよ…」 「…そうか…」 空も由真の表情から薄々感じていたのか、少し残念そうに顔を下げただけで、怒り出したりはしなかった。 「私も従うことにしたわ。実際一番被害の少ないのがこれなわけだしね…。 それで?あんたはどうするの…?」 由真は心配そうに空に尋ねた。 しかし、由真が思っていたよりも空の様子は酷くはなかった。 それどころか、どこか吹っ切れたような、そんな感覚を覚えるほどに空の顔はしっかりと前を向いていた。
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